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道内最古の知内温泉を訪ねました-3

2007年06月25日

■トラピスト修道院から知内温泉へ
 函館市内を抜け、国道228号で最初の目的地、知内町の知内温泉を目指しました。途中、渡島当別(北斗市)のトラピスト修道院に立ち寄りましたが、時間がないので写真を数カットだけ撮って先を急ぎます。この付近を訪れる度に立ち寄るのですが、修道院の建物を取り巻く風景が四季折々美しいですね。

■鎌倉時代からの伝統誇る温泉
 トラピスト修道院から目指す知内温泉までは、35キロほどです。途中、知内温泉の案内看板が数カ所に設置されています。
 知内温泉「ユートピア和楽園」の開湯は、鎌倉時代の1247年(宝治元年)とされますが、「大野土佐日記」には、1205年(元久2年)に、荒木大学が砂金探しの際に発見したと記述があるそうです。湯守の記録があって、現在の宿主が第16代になります。由緒ある温泉です。

■熱い湯で有名ですが…
 風呂は、館内に3カ所あって、その内1つは混浴の露天風呂です。内風呂から露天風呂に出ることはできず、別の浴室に向かうには、一旦、浴衣や衣類を着て向かいます。ここの湯は源泉かけ流しで、熱いことで有名ですが、さて、今日はどうでしょう。
 宿の玄関を入って左側が「上(うえ)の湯」です。男女を隔てる壁は岩を積み上げたもので、大浴槽が1つです。浴室の床は鍾乳洞のような文様を描き、年期を感じさせます。
 泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(旧泉名:含重曹-食塩泉)。少し土色の濁りがあり、この浴槽の湯の温度は45度ぐらいです。熱めですが、入れないほどではありません。肌がツルツルします。口に含むと薄い塩味のある美味しい湯です。

45度と熱めですが入れます(上の湯)

 玄関を入って右側の浴室「下(した)の湯」には主浴槽と寝湯があります。主浴槽は熱いです。私にはとても入れません。48度~49度だそうです。地元の常連は、この湯に平気で入るというのですから、皮膚感覚が麻痺しているとしか思えません。泉質は、「上の湯」と似ていますが、少し鉄分が多いのが特徴です。

この湯には熱くて入れませんでした(下の湯)

 露天風呂は、履き物をスリッパからサンダルに変え、庭に出るとあります。屋根のかかった四角い浴槽が1つです。湯の温度も43度くらいでしょう。さわやかな風が通り抜け、のどかに長湯ができる感じです。ただし、ここは混浴です。

さわやかな風が通って気持ちのいい露天風呂です

道内最古の知内温泉を訪ねました-2

2007年06月19日

■立待岬のハマナスがきれい
 朝、ビジネスホテルで食事をしていたら、知り合いのフリーライター・姉帯美和子さんにお会いしました。顔を見るのは数年ぶりでしたが、ぜんぜん変わっていませんね。若いときのまんまです。年齢不詳です(ゴメン)。彼女たちも温泉の取材だそうで、函館市内とニセコを巡るということでした。
 
 この季節、立待岬のハマナスがきれいです。満開には少し早いのですが、立ち寄ってみました。途中、石川啄木の墓がありますが、今回は、素通りしました。晴れわたった6月の空が気持ちよく、なんだか石川啄木の三行詩の気分ではなかったのです。

 立待岬には、さわやかな海風を受けて赤いハマナスがきれいに咲いていました。観光客がちらほら訪れていました。
 地元の老人が、初老のご夫婦に「ハマナスの実を酒に漬けておくと、いい精力剤になるんだ」と自慢げに話していました。

 津軽海峡に面した函館湾の出口に自衛隊の艦船が停泊していました。ここは国際海峡です。様々な国の船や国籍不明の潜水艦が通るのだそうです。

北海道一の歴史持つ知内温泉を訪ねました-1

2007年06月18日

■函館の夜は魚河岸居酒屋で
 北海道で最初に開湯した温泉が知内温泉です。その歴史は鎌倉時代の1247年(宝治元年)までさかのぼります。詳しいお話は後日にしましょう。

 6月12日、仕事で出発が遅れたため、函館に着いたのは午後9時でした。できれば森町か鹿部町あたりの温泉宿に泊まりたかったのですが、翌日、どうしても札幌に戻らなければいけない用事があったので、駆け足「湯巡り」になってしまいました。

 函館で遅い夕食を食べに出ました。同市松風町3番地11にある、「魚河岸酒場 魚一心」(電話0138-26-0457)という、こぢんまりした居酒屋さんです。安くて美味しいという評判を聞いていたので立ち寄りました。
 時間が遅かったので、活イカは売り切れでしたが、ソイの刺身、しめサバ、ホッケすり身焼き、イカの塩辛を、ふんだんにいただきました。お酒は、ビールをジョッキ一杯と、かん酒2合という、極めて理性的な量で、さっと切り上げました。

 聞いていた通り、活気があって美味しいお店でした。量が、ススキノあたりの店に比べると3倍はあろうかというもので、まあ、3人でちょうどいいという感じです。料金も割安ですね。お薦めです。ただ、結構、混んでいます。営業は午後11時までです。 
 
 泊まったのは、函館駅に隣接する朝市の中にあるビジネスホテルでした。温泉宿にしたかったのですが、夕食の準備が間に合わないので、あきらめ、翌日の移動に便利なところにしました。

ビジネスホテルの窓から見える函館朝市とJR函館駅周辺

糠平温泉・温泉民宿山湖荘の蟹谷さん(2)

2007年06月05日

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 糠平温泉の源泉かけ流し宣言のあと、高橋知事と面談して、入湯手形を手渡す、糠平温泉旅館組合の市田組合長と同事務局長の蟹谷さん(中央左)、左端は竹中上士幌町長=6月1日、道庁

 札幌の友達に、糠平で民宿をやっているとは言えなかったという。
 80年代から90年代にかけて、蟹谷さんの民宿「山湖荘」の客は、国道の公共工事関係者ばかりで、リピーターはなかった。工事が終わると宿泊者は激減した。顧客名簿に名前はなく、予約帳はゴールデンウイークやお盆さえ白紙に近かった。
 
 つらい経営を強いられていた山湖荘に、希望をもたらしたのは、97年の長男誕生だった。蟹谷さんの心境に大きな変化が起きた。
 「こいつに、胸を張って山湖荘の息子ですと言わせたい」と思った。
 ここから蟹谷さんの挑戦が始まる。それは糠平温泉の挑戦でもあった。

 実は、どん底の糠平にありながら、旅行者が引きもきらない宿があった。
 本州からの移住者が始めたばかりのユースホステルは、古い民宿を改修しただけの施設で、温泉すらなかったのに、旅好きの若者が全国からやって来た。
 「中村屋」は、滞在の快適感を高めるため、客室数を減らして、思い切った改装を行った。こうした新たな取り組みに、蟹谷さんら糠平温泉の人たちは強い刺激を受けていた。

 糠平に都会と同じ便利さはいらない。観光の目玉になるような施設を誘致したり、イベントで人を呼び込んだりするのではなく、自分たちの持っているもので、お客さんに喜んでもらおうと考えた。そう考えると、何もないと思っていた糠平も、古くなった山湖荘の建物も宝の山に思えてきたという。

 食事のとき、お客さんに好きな箸(はし)や、ぐい飲みを選んでもらったり、徹底して地元の食材にこだわったりと、小さなことが積み上がっていった。なんとかして、もてなしの気持ちを伝えたいと思った結果だ。それが自然な笑顔に表れる。
 毎年、少しずつ施設の改修に取り組み、もともと地下にあった浴室は人気の「洞窟風呂」になった。

 10室だけの小さな宿だからと、ターゲットも絞った。糠平は名峰・ニペソツ山(標高2012.7メートル)の登山口ともいえる場所。施設が古くても、山の情報に詳しく、北海道の山の食材にこだわった料理に徹すれば、登山者は来てくれると確信があった。東京、大阪、札幌、旭川と巡った営業の成果はすぐに現れた。仕事で訪れた山岳ガイドの人たちが、気に入ってくれた。北海道山岳ガイド協会のホームページには「登山者にやさしい宿」と紹介されるまでになった。
 家族みんなに笑顔がもどってきた。

 糠平温泉の宿は、互いに刺激し合い、協力し合い、競い合って、「糠平再生」の道を歩み始めた。これが6月1日の「源泉かけ流し宣言」へとつながっていくのだ。(つづく)
 

追記
 糠平の話ばっかりだね、と友人からご指摘をいただきました。
 その通りです。まだ、ブログに、慣れなくて…。

 お薦めの温泉紹介が読みたい、とも言われました。
 たぶん、そうだと思います。そこで、6月は、温泉の紹介を増やします!
 

 

糠平温泉の全宿が「源泉かけ流し宣言」

2007年06月05日

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 ぬかびら温泉旅館組合(市田雅之組合長)の皆さんが6月1日、道庁記者クラブで、「源泉かけ流し宣言」を行いました。糠平温泉には10軒の温泉宿があり、すべてが源泉を浴槽にかけ流していますが、全宿で専門家によるORP(酸化還元電位)検査やレジオネラ菌検査を実施して、泉質が良質であることの証明を受けています。
 こうした宣言は、道内では川湯温泉、摩周温泉に続いて3番目。国内では7番目になります。
 この日は、上士幌町の竹中貢町長ら10人が、そろいのはっぴを着て登場。「温泉教授」として知られる札幌国際大学観光学部の松田忠徳教授も立会人として同席しました。
 市田組合長が「良質な温泉が鮮度の高い状態で提供されていることが証明されました」と宣言を読み上げ、記者の質問を受けました。
 また、一行は、高橋知事と面会し、入浴料が無料になる、原寸大の熊の足跡をかたどった入湯手形を手渡してPRしました。
 知事は、地域を上げての取り組みを評価し、「私たちも応援します」と激励しました。


■ぬかびら温泉「源泉かけ流し宣言」
1、全旅館の浴槽でORP分析・調査を行った結果、源泉からそのまま良質な状態で湯が注がれている「源泉かけ流し」であることが証明されました。
2、全旅館の浴槽でレジオネラ属菌検査を行った結果、レジオネラ属菌を検出せず安全性を確認しました。また、毎年定期的な検査を行い安全管理に努めます。
3、全旅館で衛生管理に努め、良質な泉質の維持と、衛生的で快適な施設の提供のため努力します。
4、ぬかびら温泉では、自然から授かった温泉をお客様のものと認識し、貴重な温泉資源を末長く提供できるよう保護します。
5、ぬかびら温泉旅館組合は、よりいっそうの鮮度の高い温泉をお客様に提供するため研究し、日々努力することを誓います。
6、ぬかびら温泉旅館組合は、温泉資源と同じく自然環境を守り「森の温泉街作り」事業を推進させ、お客様が安心して寛げる温泉地となるよう努力します。
7、ぬかびら温泉は未来永劫「源泉かけ流し」であり続け、正しい情報の開示をすることを誓います。

平成19年6月1日
 糠平温泉旅館組合長  市田雅之
 元祖湯元館 
 糠平温泉ホテル 
 糠平舘観光ホテル 
 ペンション森のふくろう 
 中村屋 
 プライマルステージ
 温泉民宿山湖荘
 民宿グリーン糠平
 東大雪ぬかびらユースホステル
 湖水荘

      立会人  札幌国際大学観光学部教授  松田忠徳
      検査機関 株式会社日本温泉総合研究所 所長 森本卓也
      検査機関 日本衛生株式会社環境分析センター

プロフィール

プロフィール

青木和宏
1954年北海道滝川市生まれ。フリーライター兼編集者、報道カメラマン。85年から内戦のアフガニスタンなどを取材。88年から北海道新聞社出版局「道新Today」編集部スタッフ。2003年からフリー。編集プロダクション「オフィスAWO(あを)」代表

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